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2010年8月17日 (火)

日本語との距離

 海外で小学校生活の大半をすごしてきた中学生に国語(日本語)を教える時に、さまざまな問題があります。
 まず、基本的に日本語のリテラシーが根本的に欠けていること。基本的な文字が書けません。それは漢字だけではなく、ひらがなやカタカナも含みます。それに対して音声言語としての日本語はかなり聞き取ることができるのです。しかし、日常あまりつかわない文章語は分からないので聞き取ることができません。日本語は同音異義語が大変多く、それらを漢字に当てて私たちは考えているのですが、識別するのに必要な漢字を知らないのですから、その意味で日本語の聞き取りはかなりハードルが高いのでしょう。
 多くの帰国子女は帰国後3年もすればかなり国語力がついてきます。読み書きに関しても基本的には困難ではなくなります。最後に残るのが、自分の意見を日本語の文脈に乗せて表現する難しさだと思います。日本語的な発想の展開と外国語のそれとは必ずしも一緒ではありません。
 もちろん例えば英語の場合なら、英語の文脈で日本語に直して物事を話していけばいいような気はするのですが、現実にはかなり違うようです。作文でも同じことが言えます。これを克服できるようにしないと、発言力や表現力の低下を招いてしまいます。
 私は帰国子女たちにとっての日本語との距離を適切な位置に置く手伝いをしているのです。

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