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2010年9月 2日 (木)

気になる「ちがくて」

 動詞「違う」に接続助詞「て」を接続すると文法どおりならば「違って」になります。違うはワ行五段活用動詞であり、「て」につくときは連用形になるので音便化した「違っ」という形になるのです。古典動詞ならばハ行四段活用となり、「違ひて」となります。
 ところが最近よく聞くのが「違くて」という形です。子どもことばかと思っていましたが、最近若い同僚がごく普通に話すのを耳にするようになりました。これは全国的によく見られる傾向のようです。
 「違う」+「て」が「違くて」になるメカニズムは、形容詞の活用との混同という説が一番納得しやすいでしょう。たとえば「大きい」+「て」は「大きくて」であり、「く」という活用語尾が入ります。「違う」を形容詞的に考えてみると確かに、「違くて」という語形ができることになります。
 そもそも動詞とは事物の動作・作用・状態・存在などについて用いられる言葉ですが、動作や作用などの動的な表現ならばともかく「違う」のような状態をあらわす動詞は、形容詞や形容動詞と共通する働きをもっているために混同が起きる可能性は十分にあるといえます。
 同様な現象はこのほかにはあまり見られません。「違う」に近接する意味を持つ「異なる」が「異なくて」という形で使われた例を知りません。ただし子どもことばでは「居る」に「て」をつけた「いくて」は聞いたことがありますが、固定的な用例とは思えません。
 日本語の変化と考えるべきか、誤用として糾すべきか。考えていかなくてはならない問題の一つです。
 

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